Gros Manseng
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フランス南西部が原産のぶどう品種グロ マンサンは、辛口から甘口まで、その糖度と酸味を生かした素晴らしい白ワインを生み出します。パイナップルなどのトロピカルフルーツの香りが魅力的。
グロ マンサンは、フランスの南西部にあるピレネーの麓に起源を持つ白ワイン用のぶどう品種です。ピレネー山脈、ベアルヌ地方、ガスコーニュ地方で造られる白ワインの原料となっています。
1950年代後半に絶滅の危機がありましたが、1970年代以降はその面積を増やしています。長らく原産のこの土地でのみ栽培されていましたが、現在では南米のウルグアイやオーストラリアでもグロ マンサンを使用したワインが見られるようになりました。
ぶどうとしての最も大きな特徴は、芽吹きが早く早生の品種と同様であるにも関わらず、成熟はゆっくりとしていて、収穫時期は最晩生の品種であるということです。皮の厚さが腐敗に強く、長期間の房の成熟に適しています。
粘土石灰質の土壌を好みます。比較的湿度の高さにも強く、樹勢も力強くて生育しやすい印象がありますが、たくさん実をつけるためその特徴であるすばらしいアロマを最大限に引き出すには、収穫量をしっかり管理する必要があります。
フランス南西部の晴れて乾燥した秋のおかげで、じっくり成熟することで糖度が上がり、辛口の白ワイン(sec)はもちろん、極上のやや甘口ワイン(moelleux)や甘口ワイン(doux)へと姿を変えます。
一般的には、辛口の白ワインの原料としてブレンドして使用されることが多いグロ マンサンの香りの特徴は、カリンやアプリコットのような果物の香りです。スパイシーな花の香りも見られます。樹の上で乾燥され、糖度がしっかり上がった状態で収穫されたグロ マンサンの場合、パイナップルやマンゴーといったトロピカルフルーツの香りが特徴的です。
味わいとしては、しっかりとした酸味が特徴で、辛口ワインでも甘口ワインでもこのすっきりとした味わいが魅力となります。糖度が高いため、アルコール度数も13%前後と白ワインとしては比較的高めです。
グロ マンサンを使用したワインは、辛口タイプとやや甘口や甘口タイプの白ワインに分かれるため、それぞれ合う料理がまったく違います。
辛口タイプの場合、魚のグリルや魚や野菜のマリネなどがよく合います。
甘口タイプの場合、鉄板の組み合わせはブルーチーズやフォワグラのテリーヌやレバームースなどが挙げられます。
やや甘口の場合、カスタードクリームを使ったフルーツのタルトやクラフティなどもお勧めです。また、トロピカルな印象を活かして、少しスパイシーなココナッツミルクを使った魚介のカレーなども良いでしょう。