Viognier

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    コンドリューというAOCで名を馳せたヴィオニエは、1965年時点でわずか8haほどの栽培面積となり存続が危ぶまれた時期もありましたが、1980年代以降フランスでも栽培に力が入り、現在では世界のワイン産地でも栽培、醸造されています。

    ヴィオニエとは

    主に白ワイン、そしてローヌ地方の一部赤ワインのブレンドに使用される品種です。バルカン半島からフランスへもたらされたと言われていますが、DNA的にはピエモンテのフレイザという品種に非常に似通っています。

    ヴィオニエの名を世に知らしめたのは、ローヌ川右岸地区北部の100ha余りしかないコンドリューです。さらにコートロティやサンジョゼフといったアペラシオンでは、赤ワインを造る際にシラーを補完する品種として最大20%までのブレンドが認められている珍しい品種でもあります。

    ローヌ地方以外では、フランスの南部、特にラングドックでも広く栽培されています。フランス以外ではスペインやイタリア、スイスといったヨーロッパの国々に加え、アメリカやオーストラリア、南アフリカでも大成功を収めています。

    ヴィオニエの特徴は?

    乾燥に強い一方で、湿気がもたらすうどん粉病に弱い特質をもっています。抵抗力のある品種ですが、合う土地は非常に限られており、痩せて乾いた石ころだらけの土地を好みます。風に対しても強くないので、ローヌ渓谷に吹き付けるミストラルには十分な注意が必要です。

    房は小さめから中程度の大きさで筒状の形、若干肩が張っている場合もあります。粒は小さめで丸く、皮は厚めです。

    ヴィオニエの香りや味わいの特徴は?

    糖度が上がりやすいため、アルコール度数が高く仕上がることが多いです。白ワインですがたっぷりと丸みを帯びた、しっかりとした骨格をもっており、口いっぱいに広がるボリュームを感じます。

    香りは、アプリコットや白桃といった白や黄色い果物に加え、アカシアやスミレといった花の香りもあり、印象的です。熟成が進むとムスクやシナモン、ナツメグ、ジンジャーのようなスパイスを使ったケーキ、タバコの葉や煮詰めたアプリコットのような香りが出てきます。

    ヴィオニエの基本マリアージュ

    ヴィオニエの特徴でもある、白ワインでありながらボリュームのある味わいから、川魚や白身の魚、手長エビなどのクリームソース、チーズスフレなどはよく合います。また、一般的にワインを合わせるのが難しいとされるアスパラガスとも良い相性です。

    シェーヴルチーズ(山羊ミルクのチーズ)との相性もよく、特にペラルドンや地元ローヌ産のシェーヴルがおすすめです。

    またその香りやフルーティな味わいから、タイ料理やヴェトナム料理などのエスニック料理との組み合わせも楽しめます。

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