ピノノワールとは - 特徴&おすすめワイン紹介
赤ワイン用ぶどう品種の代表格として絶大な人気を誇る「ピノノワール」。華やかな果実の香りと、繊細かつ上質な味わいが特徴で世界的にも数多くの高級ワインに使われています。
今回はそんな「ピノノワール」の特徴やおすすめワインを一挙まとめて紹介!マヴィでは生産地や気候など多種多様なタイプのピノノワールワインがあるので、ぜひワイン選びのご参考にしてみてくださいね。
ピノノワールとは
ピノノワールは主に赤ワイン用に使われる品種で、銘醸地ブルゴーニュをはじめとした世界のワイン名産地で幅広く栽培されています。フランスではブルゴーニュ以外にアルザス地方、ジュラ地方、ロワール地方が有名です。
フランスの他にもイタリア北部(この地域でのピノノワールの呼称:ピノネロ)、ドイツ(この地域での呼称:シュぺートブルグンダー)、ニュージーランド、オーストラリア(生産地:タスマニア島)、アメリカ(生産地:カリフォルニア州やオレゴン州)、カナダ、日本などで盛んに栽培されています。
主に赤ワインが多いですが、ロゼワインやスパークリングワインなどでも用いられており、特にシャンパーニュ地方ではシャンパンに使われている代表的な品種の1つとして有名です。この地方では、南部のコート・デ・バール地区で特に盛んに栽培されており、栽培面積はブルゴーニュ地方より大きいとも言われています。
ピノノワールの特徴は?
ピノノワールは非常に繊細なぶどう品種であり、気候や土壌、または病害虫の影響を大変受けやすく、栽培が難しい面があります。
温帯気候に適していますが、発芽が早いため寒い地域では春先の霜で被害が出ることもあります。また暑い気候では成熟が早く進みすぎて、皮の薄いピノノワールの果実が縮んでしまったり、日焼けしてしまったりもします。病害虫にも弱く、収量を管理するために様々な対策が施されています。
このように栽培が難しい反面、テロワール(気候や土壌などの栽培環境)を活かして各産地ならではの特徴を反映しやすいのがピノノワール最大の魅力です。特にブルゴーニュ地方で生産される最高品質のピノノワールは、テロワールの微細な違いを表現するこの品種の魅力が最も見事に表れており、世界的にも高い評価を得ています。
ピノノワールの香りや味わいの特徴は?
ピノノワールを使ったワインは「赤い果実のアロマ」「フルーティーな味わい」「柔らかい口当たり」が特徴です。
若いタイプのピノノワールは、色が明るく透明感のあるルビー色でフレッシュな赤い果実香が印象的。味わいは軽やかで瑞々しく、酸味が引き締まっています。渋味の要素であるタンニンは他のぶどう品種と比べても落ち着いており、果実味とのバランスがとれています。
熟成タイプのピノノワールは、色に深みが表れ、ガーネット色やオレンジ色の混じった色合いになります。香りはドライフルーツ・なめし皮・トリュフの香りなど熟成由来の複雑さが増すこともあります。味わいはより複雑になり、果実味よりも樽熟成由来の香りや熟成による風味の印象が強くなります。余韻も長く続き、官能的で優美な印象を与えてくれます。
気候や地域によっても差が生まれやすく、冷涼な地域のピノノワールはより繊細で綺麗な酸味が表れ、果実味のバランスが良いため、とてもシルキーな飲み口になります。一方、温暖な地域で育ったピノノワールは、より熟した果実味が特徴で、アルコール度数が高く、ボディがしっかりしたものが多いです。
冷涼な地域で最も有名なブルゴーニュ産のピノノワールは、一般的にストロベリー・ラズベリー・チェリーなど酸味が印象的な赤果実の風味を持つものが多く、格付けの高いエリアに限定すると、長期熟成向きで樽由来の風味(スモーク、クローブ)などを感じ取れるワインなども増えてきます。
ピノノワールと他の黒ぶどう品種との違いは?
ワイン用の黒ぶどう品種はピノノワール以外にも数多くありますが、それぞれ特徴が異なります。今回はピノノワールとの違いを、特に知名度の高い「カベルネソーヴィニヨン」「メルロー」「シラー」の3つの品種で比較してみました。
香りや味わいについての違いも紹介しているので、お好みのタイプやワイン選びに困ったらぜひ参考にしてみてください。
ピノノワールとカベルネソーヴィニヨンの違い
ピノノワールとカベルネソーヴィニヨンを比べると果皮が薄いのが特徴です。
果皮を漬け込む赤ワインの製法において、ピノノワールの色合いは特にフレッシュなワインで明るい色になりやすく、味わいは果皮の影響をあまり受けないため、カベルネソーヴィニヨンより渋みが控えめです。するすると飲みやすくシルキーな口当たりになる傾向があります。
一方、カベルネソーヴィニヨンは果皮が厚いぶどうの品種です。ピノノワールと比較すると色合いは濃く、タンニンが強く感じられるのでより重めのボディであると表現されます。
アロマも、ピノノワールの場合は赤い果実の印象が強いですが、カベルネソーヴィニヨンはグリーンハーブの青っぽいニュアンスを感じることが多いです。
ピノノワールとメルローの違い
ピノノワールは栽培が難しく、気温の変化にも敏感です。
繊細な品種ではありますが、ブルゴーニュのように洗練された酸味と繊細なアロマからなる高品質なワインを造れるのが魅力で、高価なワインも比較的多いです。
一方、メルローはピノノワールと比べると栽培条件が比較的寛容で育てやすい品種と言われています。
それを裏付けるようにメルローは世界で2番目に広い栽培面積を誇ります。もちろん高価なワインも数多くありますが、生産量も多いため、カジュアルな位置づけのラインナップも多いのが特徴です。ボルドー地方をはじめ、世界中で柔らかなタンニンと濃厚な果実味を持つ豊かな味わいのワインを生み出します。
ピノノワールとシラーの違い
ピノノワールは、遺伝子的にシラーと近い関係にあるぶどう品種と言われています。
どちらも滑らかで上品な味わいに共通点がありますが、色合いやタンニンの強さに違いがみられます。
ピノノワールはシラーに比べ、色合いが淡く、タンニンも優しめ。ボディも軽口から中重口のワインが多いです。
一方でシラーはピノノワールにはない特徴として「黒コショウのアロマを感じる香り」が挙げられます。他にも冷涼な地域では「赤プラムの香り」、温暖な地域では「黒プラムの香り」を持つといった傾向もあります。
ピノノワールおすすめワイン紹介
ピノノワールが楽しめるオーガニックワインを紹介します。単一種で造られることが多いピノノワールのワインは、土壌や気候の特徴が反映されやすく、飲み比べをすると地域による変化がいっそう楽しんでいただけます。マヴィでは産地別に様々なタイプのピノノワールがあります。しかも赤ワインだけではなく、ロゼスパークリングワインもご用意しています。ぜひお好みに合わせお楽しみください。
マヴィで販売しているピノノワールは全てEUオーガニック認証を取得したワインです。現在、産地別にピノノワールを飲み比べできる特別セットも販売しているので気になる方はぜひお試しを。
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ピノノワールのおすすめワイン6選
マヴィではピノノワールを使って造られたオーガニックワインが全20種類以上もあります。今回はそんな中から特におすすめの6種をピックアップ!
ピノノワール飲み比べワインセット
フランス各産地で作られたピノノワール100%使用の赤ワインを3本セットにしました。お飲みいただく順番はガスコーニュ、アルザス、ブルゴーニュがおすすめ。
まずはガスコーニュ。桜の花を思わせるアロマに、わずかなタンニンと酸味のキレを感じる、しなやかでフルーティさのある仕上がりです。
続いてアルザスAOCワインで唯一の赤となるピノノワール。生産者であるメイエー家の手がける、この赤は絹のようなタンニンと繊細な味わいが楽しめます。
そして最後に…ピノノワールといえば真っ先に思い浮かぶであろうブルゴーニュ。心地よい果実味と複雑さを楽しめるペルチエ家のワインは、比較的パワフルで綺麗な味わいを存分に堪能することができます。
ピノノワールの豆知識
ピノノワールの名前の由来には諸説ありますが、松ぼっくり(松=pin)に似た形をしたブドウの房をつける品種であるという説や、フランスのオーヴェルニュ地方にあるピニョルという村の名前に由来するという説があります。
アメリカではピノノワールを題材にした映画『サイドウェイ』のヒットで人気が高まり、多くの地域で広がりました。特にソノマ、カーネロス、モントレーなどでは大量に植えられています。
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