ガメイ

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    ブルゴーニュ地方の南、ボジョレー地区で世界全体の50%以上が栽培されているガメイ。愛らしく軽やかでフルーティな味わいが特徴です。

    ガメイとは

    主に赤ワインに使用されるぶどうで、ロゼワインやスパークリングが造られることもあります。ガメイは実がふんだんになることから、中世のブルゴーニュですでにたくさん植えられ、ピノノワールの存在を脅かすほどになりました。それを危惧した当時の領主がガメイの樹を抜いてしまい、マコン地区までガメイを育てることを禁じてしまったという歴史もあります。しかしマコンより南のボジョレー地区がガメイという品種にとって土壌もよく合ったため、現在もガメイの生産量の50%強がこの地区で栽培されています。

    フランスではボジョレー以外には、ブルゴーニュ、ロワール地方が産地としてはよく知られています。フランスに次いでガメイを栽培している国がスイスで、ガメイはスイスではピノノワール、メルローに次いで3番目に多く栽培されています。

    ガメイの特徴は?

    土壌によってブドウに現れる特徴が大きく変わります。ブドウの育つ場所としてよく挙げられる粘土石灰質の土地では、ガメイの場合、収量が多すぎて、味わいの薄っぺらいものになってしまう傾向にあります。一方、片岩、花崗岩、火山岩といった土壌のボジョレー地区で生み出されるガメイは、ミネラル分が豊富で、フレッシュでありながら、優しく魅惑するような魅力的なワインを生み出す果実を実らせるのです。

    また、非常に早生の品種であることから、その年の最初のワインとして売り出されるヌーヴォーに用いられることになりました。

    一方、10の村名ワインで知られるクリュ・ボジョレーでは特に、同じガメイを使用しつつも、ブルゴーニュの伝統的なワインと同様の造りと熟成を経て、5〜10年の熟成も愉しめるような素晴らしい品質のワインも生み出されています。

    ガメイの香りや味の特徴は?

    一般的に、果汁が豊富で皮の色もカベルネ・ソーヴィニヨンなどと比べると優しい色合いのガメイは、タンニン分が穏やかで適度な酸味もあり、フレッシュで軽やかな味わいが特徴です。香りはグロゼイユ(赤すぐり)やフランボワーズ(ラズベリー)といった、小ぶりの赤い果実の印象です。

    土づくりからこだわって、丁寧に仕込まれたクリュ・ボジョレーになると、香りも少し熟した赤い果実やマルベリーなどの黒い果実のアロマも出てきます。力強さ、年や造り手によってはチョコレートのような濃厚さを感じることもあります。

    ガメイの基本マリアージュ

    なんといっても料理の邪魔をしない、食中酒として非常に優等生なガメイは、場面を選ばず、和食も含めたさまざまな料理と合わせられるありがたい品種です。一般的には肉類を使った前菜やローストチキン、もっと気軽にピクニックやサンドイッチなどとも相性が良いです。根菜との相性もよく、日本人なら日頃の食卓で試してみてほしい品種の1つです。

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