Shiojiri.Minori.Vinyard
2点の商品
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「Shiojiri.Minori.Vinyard」はマヴィで長年働くMINORIさんが、長野県の塩尻で3年前に立ち上げたワイナリーです。有機認証はまだ取得していませんが、化学肥料や農薬は使用せずにワイン造りを行っています。
今回はインタビュー形式で、ワイン造りへの思いを聞いてみました!
ワインを造り始めて何年目ですか?
今年で3年目になります。
1年目はまだぶどうの収穫量が少なくて、赤ワインや白ワインをそれぞれ分けて造ることが難しかったんですね。なので、その年はすべてのぶどうをまとめてロゼのスパークリングワイン、ペティアンに仕込みました。
2年目は収穫量が少し増え、赤と白を分けて造れるようになって、ようやくそれぞれの個性を出せるようになってきた感じです。
3年目はさらに増えて、赤と白両方とも300本分以上造ることができました。
今回リリースした2024年収穫の赤ワインと白ワインの味わいの特徴を教えてください。
白ワインは、桃やトロピカルフルーツ、それから紅茶のようなニュアンスがあって、この香りはうちのワインの特徴的な香りになっていると思います。今年は酸もしっかりしていて、フレッシュで瑞々しい仕上がりになりました。
なのでワインだけでも楽しめますし、さっぱりした野菜料理ともよく合います。レストランでは、野菜のエチュベとよく合いました。白ワインは、ワイン好きの友人からも特に好評でした。
赤ワインは、ガメイを加えたこともあって、より果実味があってジューシーな仕上がりになりました。軽く冷やして飲んでいただくのもおすすめです。飲みやすいのに滋味深さもあって、和のニュアンスが感じられる味わいになったと思います。
山椒のソースがかかった豚肉のグリルにもよく合いました。昨年はインクっぽさや種のニュアンスが強く出たのですが、今年は自分好みにまとまって、普段ワインをあまり飲まない家族にも「赤なのに飲みやすい」と好評でした。
2023年ヴィンテージの赤ワインは少し強くて、開くまで時間がかかったり、お料理と合わせるのが少し難しかったんですが、私自身がごくごく飲めたり、サンドイッチと合わせるような赤ワインが好きなので2024年ヴィンテージはよりそのイメージに近い仕上がりになったと思います。
今年の赤ワインと白ワインの製法について教えてください。
白ワインは、9月15日に一斉に収穫して、翌日にプレスをして、その次の日にデブルバージュ(澱引き)をしました。その後はステンレスタンクで約1ヶ月発酵させて、そのあと古樽に移して、4ヶ月ほど熟成させました。
樽は香り付けというよりは、落ち着かせるようなイメージですね。2月末に瓶詰めをしました。
赤ワインは、まず9月末にガメイを収穫して、全房のままタンクに入れてマセラシオン・カルボニックをしました。そこに10月13日に手除梗したメルローを粒のまま追加して、さらに10月末にはカベルネフランも加えました。
発酵は低温でじっくりと行い、11月中旬にプレスしてから2ヶ月ほどでフレンチオークの樽に移して、3ヶ月熟成しました。香りは穏やかで、ナチュラルな感じに仕上がったと思います。
ワイン造りをしてみたいと思ったきっかけを教えてください。
実は、最初から「ワインを造りたい」と強く思っていたわけではないんです。マヴィに入社した当時は子供も小さく、なかなか海外の生産者さんに直接会いに行くことができなくて、現地に行ってみたいなという気持ちが強くなっていきました。
そんなときに2016年に東京ワイナリーさんができて、たまたま栽培のお手伝いの募集を見かけて参加したのが始まりでした。しばらくお手伝いを続けていくうちに、自分でも1からぶどうを育ててみたいと思うようになって、ベランダでプランター栽培を始めたりもしました。最初は本当に3、4本とかで(笑)。
その後、塩尻のワイン大学の1期生だという方と出会って、私も2期生として入学しました。塩尻は古くからワイン造りが盛んな場所だったので、いろんなワイナリーを訪問させていただいて、ぶどう栽培やワイン造りを本格的に学びました。
その頃に塩尻の方から「畑を借りてみませんか?」と声をかけていただいたんです。訪れてみたら、景色がとても素敵で、近くの畑からも独立したような場所にある畑だったんです。「ここなら自分のやりたいぶどう作りができるかもしれない」と思いました。
それが2019年でした。その直後、コロナ禍でマヴィがテレワークになって、子供の学校もオンライン授業になりました。なので畑の近くのアパートを借りて、仕事の合間にぶどう栽培をしていました。
今思うと、色々な出来事やタイミングが自然と重なって、導かれるように今の形になった気がします。
ワイン造りをしていて嬉しいこと、楽しいことはありますか?
やっぱり一番嬉しいのは、ワインを通じて人とつながれることですね。「この木の棒が、こんなふうにワインになるんだ!」と感動してくれる方もいて、そういう姿を見ると本当に励みになります。
ワインってちょっと難しそうとか、取っつきにくいイメージを持たれがちなんですが、実際にぶどう畑や醸造の現場に触れると、土地や人の営みと密接につながっていることが感じられると思うんです。そういうリアルな部分を知ってもらえると、ワインももっと大事に楽しんでもらえるんじゃないかなと。
私自身も、ワイン造りを通じて、人と一緒に何かをやったり、喜びを共有できることがとても楽しいと感じています。
6月末の今はどんな作業をしているんですか?これからのスケジュールは?
今はちょうど誘引の作業をしています。伸びてきたつるを棚に入れ込んで、ぶどうの成長の方向を整える作業ですね。花が終わって結実が始まるころなので、そろそろ摘芯もしようかというタイミングです。
日本は水気が多くて、ぶどうが1日に5cmくらい伸びることもあるので、その分、剪定や誘引の回数も増えてきます。6月から8月までは本当にやることが多くて、毎日畑に出ています。そのあとは、実の方に栄養を回すようなお世話に変わっていきます。
うちは有機栽培をしていて、認証は取っていませんがケミカルな防除はしていません。だから、ぶどう一粒ずつに傘のようなものをかけたり、雨対策もすごく大事なんです。今は畑がパラボラアンテナみたいになっていて(笑)、ちょっと面白い風景になっています。
ありがとうございます。最後に、自分のワインを飲む人に伝えたいことがあれば教えてください。
んのワイン
ぜひ、ワインをきっかけに、ぶどう栽培やワイン造りの背景にも目を向けてもらえたら嬉しいです。私のワインだけでなく、訪問できる近くのワイナリーや畑があれば、実際に足を運んでみてほしいなと思っています。
ワインは畑や土地、それから人の営みからできているものです。だからこそ、作り手の顔が見えたり、畑の空気を感じたりすることで、ぐっと身近な存在になるんですよね。そういうふうに、ワインをもっと楽しんでもらえる人が増えたら嬉しいです。
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