ポルトゥギーザー

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    ドイツやオーストリアで広く栽培されているポルトゥギーザーは、赤ワインの中では非常にフレッシュで軽やかな味わいが特徴で、和食との相性も見逃せません。

    ポルトゥギーザーとは

    ポルトゥギーザーは、オーストリアとドイツで広く栽培されている赤ワイン用のブドウ品種です。この名前を見てある国の名前を思い出す人もいるのではないでしょうか。そうです、ポルトガルです。この品種は1700年代後半にポルトガルの北部から、オーストリアのとある農園に移植され、その後1800年代にドイツに広がったと言われています。

    オーストリアではブルゲンラント州が主要な栽培地ですが、ニーダーエスターライヒ州の一部でも見られます。ドイツではラインヘッセン、プファルツ、バーデン地方で栽培されており、これらの地域ではポルトゥギーザーのワインは一般的です。また、さらに東のハンガリー、スロバキア、ルーマニア、クロアチアなどの中欧や東欧の国々でも栽培されています。

    ポルトゥギーザーの特徴は?

    ポルトゥギーザーの房は中程度の大きさで、果実は大粒で濃い紫色をしています。この品種は早熟で、比較的低温でも良好に育ちます。生育期間も短めなので、寒冷な気候でも成熟しやすく、霜害のリスクが低いなど、オーストリアやドイツでの栽培に適しています。

    樹勢は強いですが、カビが原因のぶどうの病気(ベト病、うどん粉病、灰色腐敗病)にはいずれもかかりやすいです。また収量は豊富なので、品質の高いワインにするには適切な間引きや管理が重要です。酸度は比較的低く、果実味が豊かで、タンニンは穏やかです。これにより、熟成タイプというよりは、フレッシュさを楽しむ軽やかなワインが多く作られます。

    ポルトゥギーザーの香りや味わいの特徴は?

    なんと言っても、フレッシュで軽やかな味わいが最大の特徴です。香りは、チェリーやラズベリー、いちごなどの赤い果実、スミレやバラのようなフローラルなニュアンスも感じられます。クローブや甘草などのスパイスを思わせる香りも感じられることがあります。

    色味はしっかりとしていますが、味わいは柔らかく、タンニンが控えめで、酸味も穏やかです。そのため、非常に飲みやすく、軽快な印象があります。若いうちから楽しめるワインが多く、シンプルでフレッシュな果実味が魅力です。

    ポルトゥギーザーの基本マリアージュ

    ポルトゥギーザーの軽やかな味わいは、カジュアルなホームパーティなどさまざまな料理が並ぶテーブルに適しています。その穏やかなタンニンと酸味は丁寧につくられた和食ともとても良い相性です。

    軽めの肉料理や鶏肉料理、トマトソースを使ったパスタやピザなどとよく合います。また、軽く冷やして飲むのもおすすめなので、夏のバーベキューやピクニック、キャンプなどにも適しています。さらに、軽めのチーズやサラミ、アンティパストといった前菜との組み合わせもおすすめです。赤ワインでありながら、フレッシュな果実味と穏やかな酸味が、料理の風味を引き立て、食事全体を爽やかに楽しむことができます。

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