レヴォル家

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    レヴォル家の産地情報

    フランス・ラングドック

    フランス南西部から南部にかけて、モンペリエ近郊からスペインとの国境に隣接するラングドック・ルーション地方。夏の陽光と乾燥した空気、冬の湿潤したこの地の気候がぶどう栽培にはうってつけで、フランスで最大のワイン生産量を誇る地域です。

    ラングドックは「オック語(Langue d'Oc)」という意味を持ち、かつてロマンス語の中のオック語という言語が話されていた地域の総称となっています。マヴィのラングドック地方の生産者レヴォル家のドメーヌ名にも使われている「ブロー(Brau)」はオック語で「雄牛」を意味しています。

    この地方で有名な場所といえば、カルカッソンヌ。ローマ時代に建設された城塞都市シテはユネスコの世界遺産にも登録され、フランスではモンサンミッシェルに次ぐ人気の観光都市となっています。要塞都市らしい入り組んだ細い路地のシテを歩くと、まるで中世にタイムスリップしたかのようです。

    昔は安価なテーブルワインが主流の産地でしたが、近年はボルドーやブルゴーニュにはない自由なワイン造りの風土に惹かれた新進気鋭の生産者たちが、自分の理想を追い求めこだわりのワイン造りに取り組んでいます。

    レヴォル家のドメーヌと畑

    南仏ラングドック地方、オード川のほとりにある世界遺産・城塞都市カルカッソンヌ。レヴォルさんのぶどう畑と醸造所「ブロー(Brau)」からはそのカルカッソンヌの城塞や、ピレネー山脈の美しい山並みを見ることができます。

    地理的には地中海地方に当たりますが、大西洋岸気候の影響も受けており、レヴォルさんの畑では南仏とボルドー両方のぶどう品種が栽培できるのが特徴です。

    オーガニックへの取り組み

    オーガニック歴:畑は1989年から

    マヴィのお客様には「ブロー」の響きに覚えがある方も多いのではないでしょうか。

    ブローは、マヴィ創業時からお付き合いのあったタリ家がずっとオーガニックでのぶどう栽培とオーガニックワイン造りに取り組んでいた農場です。しかしタリさん夫妻が引退し、ドメーヌ ド ブローを手放すことになりました。そして農場と醸造所を買い取り、ドメーヌを引き継いだのが、レヴォルさんです。

    畑の前所有者のタリさんは、1980年代にはオーガニック栽培を始めたパイオニア中のパイオニア。ぶどう畑はもちろん、1990年代の終わりには、畑の周囲にある森、川などを買い足したおかげで、農場全体が他の環境から守られています。

    レヴォルさんはタリさんが実践していたオーガニック栽培の先を行く自然農法に取り組み、最終的にはビオディナミ農法を目指して土壌づくりに取り組んでいます。

    またワイン造りでも、保存料のSO2(二酸化硫黄)を使わないナチュールシリーズなどに挑戦しています。

    レヴォル家で栽培している主なぶどう品種

    白ぶどう:シャルドネ、ルーサンヌ、ヴィオニエ

    黒ぶどう:メルロー、カベルネ ソーヴィニヨン、ピノノワール、カベルネ フラン、グルナッシュ、シラー、フェールセルヴァドゥ

    レヴォル家のワインづくり

    畑の土壌

    ブローは、地理的には地中海地方に当たるのですが、大西洋岸気候の影響も受けており、南仏とボルドー両方のぶどう品種が栽培できます。

    栽培方法などの特徴

    レヴォルさんはタリさんが実践していたオーガニック栽培の先を行く、自然農法を目指しています。タリさんは畑をトラクターで耕していましたが、レヴォルさんは最終的に畑を耕さずにすべて雑草で覆う方法に移行する予定です。

    現在の畑には、耕した畝と雑草をそのままにした畝が交互にありますが、様子を見ながら最終的にはすべての畝を耕さずに雑草で覆った状態にするそうです。レヴォルさんによると、この方法だと地中に水分を保つことができ、地球温暖化の影響で年々気温が上昇していく中で、耕して土壌を露出して水分を失うより有利とのこと。

    最終的にはビオディナミ農法を目指して土壌づくりに取り組んでいます。

    醸造方法などの特徴

    醸造に関してはタリさんのスタイルを継承せずに、極力樽使用を避けて、ぶどう本来の風味が引き立つ醸造を目指しています。

    レヴォルさんのワイン造りの大きな特徴は主に3つ。

    1.樽を使わずぶどう本来のフルーティさを引き出す

    タリさんとレヴォルさんの醸造スタイルで最も大きな違いは、「樽を使わないこと」。

    レヴォルさんはぶどう本来の風味を、樽香で覆ってしまわないように、樽を使わずに醸造しています。そのためぶどうのフルーティさがそのまま感じられるスタイルに仕上がっています。

    唯一AOCカバルデスのみは、規定で樽を使わねばならないので、樽香が弱い古樽を使っています。

    2.低温醸造や、温度管理の徹底によるキレのある味わい

    涼しい夜間に収穫したぶどうを低温で醸造したり、醸造過程ごとの温度管理の徹底、出来たワインをすぐに瓶詰するなどの工夫をすることで、雑味が生まれないようにしています。

    ブルゴーニュなどに比べ、収穫時の気温が高い南仏では今までキレのある味わいの追及は難しいとされていました。

    しかし近年は、最新設備や技術が進化したため繊細で徹底した温度管理ができるようになり、南仏のぶどうが持つ果実味という魅力を一層引き出したワイン造りが可能になりました。

    3.土着酵母の利用や、二酸化硫黄無添加の「ナチュールシリーズ」

    より自然に近いワインを作りたいと考えているレヴォルさんは、土着酵母で醸造し、無清澄・二酸化硫黄無添加で仕上げた「ナチュールシリーズ」を手がけました。

    ぶどうの種類やワインの醸造段階に合わせて最適となるよう、徹底した温度管理を行い、毎日ワインを分析に出して状態を確認、即座に調整を行うことで、ヴァンナチュールにありがちなダレた味わいや雑菌増殖の悪臭を排除し、きれいに澄んだ雑味のない香りと味わいを実現しました。

    レヴォル家のワイン受賞歴

    ジェームス・サックリング(James Suckling)氏は、ワイン・スペクテーター誌の元シニア・エディター兼ヨーロッパ支局長を20年勤め、世界で最も影響力のあるワイン評論家の一人。Instagramのフォロワー数は36.4万人とオンラインでの情報発信も強み。

    ※実際の在庫は受賞時とヴィンテージが異なる場合がございます。

    生産者メッセージ

    生産者から日本の皆さまへ

    私は自分の理想のワイン造りのために、多種多様な品種が栽培されているこのブローの畑を引き継ぎました。

    直後のコロナ禍や世界情勢の影響を受け、困難も多くありましたが、ストイックに一歩一歩進み、新しい挑戦を続けています。最近ではぶどう畑の中にコンテナハウスを建て、アグロツーリズムも始めました。

    私のワインは、ぶどうの香りを生かしたフルーティで酸味を感じるキレのある味わいです。和食やエスニック料理とも相性が良いのでぜひ楽しんでいただけたら嬉しいです。

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