味わい
~圧巻の凝縮感と力強い骨格が際立つ重厚系赤ワイン~
紫のトーンを帯びた、濃密なルビーレッド。
グラスの奥が透けないほど深く力強い色合い。
グラスに注ぐと、非常に力強く、凝縮感のある香りが広がります。
煮詰めたチェリーやブラックカラント、ブルーベリー、プラムなどの熟した黒果実の香りに、樽熟成による杉やヒノキを思わせるウッディな香りが続き、クローブ、バニラ、リコリスといった甘くスパイシーなニュアンスが複雑さをもたらします。
アタックはドライで、14.8%という高めのアルコール度数による豊かなボリューム感が口全体に広がります。
穏やかな酸に対して、舌をぐっと掴むような力強く収斂性のあるタンニンが印象的で、このワインにパワフルな骨格を与えています。
香りにもある黒果実の風味に加え、樽由来のフレーバーや、鉄や鉛筆の芯を思わせるミネラルのニュアンスが味わいに深みを与え、非常に長い余韻へと続いていきます。
堂々たる存在感を放つ力強い赤ワインです。
受賞歴など
- Decanter 2020…Silver
- Decanter 2025…93 ポイント
Decanter World Wine Awards(DWWA)…イギリスの専門誌デキャンターが主催する世界で最も大規模なワインコンクールのひとつ。各国から毎年1万~2万以上のワインが集まり、権威ある審査員がブラインドテイスティングで評価します。
ワインに合う料理
鹿肉の赤ワイン煮込み、ピペラード(フランスのバスク地方の郷土料理)、熟成チーズ、牛すじの味噌煮込み
ぶどう品種(品種名のクリックで各品種の説明ページへ)
テンプラニーリョ、グラシアーノ
生産者メンドーサ家について

カスティーリョ デ メンドーサ(メンドーサ家) - Castillo de Mendoza
オーガニック歴:2000年から
メンドーサ家は、スペイン北部リオハ・アルタ地方でシエラ・カンタブリア山脈とエルバ川の恵みを受けた理想的な環境でぶどうを育てています。標高約600mの畑は昼夜の寒暖差が大きく、果実味と酸のバランスに優れたぶどうを生みます。
北と南に35haの畑を持ち、ぶどうの中には樹齢100年以上になる古樹も。畑は石混じりの痩せた石灰質粘土質で、ぶどうは地中深くに根を張り、小粒で凝縮感ある果実が実ります。
2000年からオーガニック農法に転換し、土地と人々の「ケア」が信条。生物多様性を大切にしながら、電力は100%ソーラー発電、またワインの資材も環境に配慮したものを採用しています。
栽培は芽かきや房数調整など丁寧な手作業を行い、収穫は全て手摘み。畑と醸造所で二度の厳格な選果にこだわります。岩盤を掘り抜いたカーヴで静かに熟成。
カジュアルに楽しめるワインから、こだわり抜いたトップキュヴェまで、幅広いタイプのワインが楽しめます。
家族の絆と大地の恵みから生まれたワイン

家族経営のメンドーサ家には、代々受け継がれてきた物語があります。
それは言葉だけでなく、大地を耕し、ぶどうを育て、ワインを仕込み、そして共に味わうことで紡がれてきた物語です。
ノラルバ――この名は、創業者アントニオの初孫であるノラとアルバ、ふたりの少女の名を融合させて生まれました。
この名前の誕生には、孫娘への愛情はもちろんですが、それだけではなく、過去と未来、経験と希望、根と新芽をつなぐ象徴としての深い意味が込められています。
私たちにとって、ワイン造りは情熱の表現だけにとどまりません。
それは、土地への敬意であり、日々の努力の証であり、家族や仲間と囲む食卓に広がる喜びそのものです。
ノラルバは、そんな私たちの想いを体現したワインです。
先人たちが築いた知恵と伝統。
今を生きる私たちの誇りと挑戦。
そして未来を担う子どもたちへの願い。
それぞれのヴィンテージに、家族の絆と自然への感謝が込められています。
ひと口ごとに、私たちの歴史、誠実なものづくり、そして変わらぬ信念を感じていただけることでしょう。
ノラルバ――それは、魂と物語、そして未来を宿した特別なワインです。