味わい
~土着品種をブレンドしたフレッシュ感のある赤~
若さを感じる透明感のあるバイオレット。
抜栓すると、すぐにラズベリーやカシスなど、瑞々しくフレッシュな赤い果実の香りが立ち上がり、そのあとにわずかにグリーンなニュアンスが感じられます。
口あたりはドライな中口で、酸味は穏やかです。渋さは控えめですが程よく豊富なタンニンと13%のアルコール度数で、しっかりとした骨格が楽しめます。
ラズベリーやカシス、ブルーベリーなどの赤い果実に、茎のようなグリーンなニュアンス、さらに鉛筆の芯を舐めたようなひんやりとしたミネラルも感じる味わい。余韻は短めで、後味はすっきりとしています。
*生産本数:2,200本
ぶどう品種(品種名のクリックで各品種の説明ページへ)
ドルチェット、フォリアトンダ、チリエジオーロ
ワインに合う料理
豚もつ肉の味噌煮込み、鹿肉ハンバーグなど
生産者マニョーニ家について

ファットリア マニョーニ グイチャルディーニ(マニョーニ家)- Fattoria Majnoni Guicciardini
オーガニック歴:2000年から(認証取得は2007年)
フィレンツェと世界遺産シエナへ向かう街道で、谷を挟んで世界遺産のサンジミアーノに向かい合うヴィコ デルサにあります。
この地区の典型的な地質構成である白と灰色の粘土質が重なった地質と、古代には海の底であったことに由来する赤みがかった黄砂岩の帯からなる多重構造になっています。
粘土質が主の土壌で育ったぶどうからは、ワインに複雑さやしっかりとした骨格がもたらされ、砂岩が主の土壌で育ったぶどうからは、軽やかで香り豊かなワインになります。
マニョーニ家は中世フィレンツェでメディチ家、ピッティ家と並び立った貴族で、イタリア王国では侯爵の家柄です。曽祖父は最後のイタリア国王の最側近の宮廷人で公爵にまで昇りつめた大貴族で、その息子で、現当主のピエトロさんの祖父がグチャルディーニ侯爵家令嬢と結婚した際に、祖母が持参したのがヴィコ デルサの館(荘園)です。
日本と同様に第二次世界大戦の敗戦国となったイタリアでは、農地解放は行われませんでしたが小作制度は崩壊し、ピエトロさんの父は自分で農業経営をすることになりました。
元来ピエトロさんは、貴族の義務として「第三世界の持続可能な成長をどう実現させるか」を研究する研究者でしたが、父が病に倒れ、荘園経営を引き継がざるを得なくなりました。そして農地の持続可能性を求めた結果、オーガニックに辿り着きました。
ピエトロさんが理想とするワインは、美食を極めた宮廷人の日常ワインです。流行りのスーパートスカンのような凝った癖のあるワインではなく、昔から引き継がれた伝統的なエレガントで骨格がしっかりとしていて、重すぎず親しみやすい味。毎日飲み続けても決して飽きることなく満足なワインです。