珍しいトスカーナの地中海品種に出会う、週末の知的なワイン探求
親しいワイン愛好家たちが集まる週末、少しマニアックで特別なボトルを開けて。
グラスの中で変化するイチゴやハーブの香りを嗅ぎながら、「トスカーナのマルヴァジア・ネーラ単一とは珍しいね」と会話も弾みます。
まだ見ぬワインの魅力を語り合う、大人の知的好奇心を心地よく満たしてくれる一本です。
味わい
イチゴやカシス、チェリーをすりつぶしたような濃厚な赤果実の香りに、わらや土の上品なニュアンスが調和します。
口に含むと、芯のある綺麗な酸味としなやかで滑らかなタンニンの渋みが心地よく広がり、
ゆっくりと滑らかな余韻を描いて落ち着いていく、非常にバランスの取れたドライな辛口赤ワインです。
こんな料理と
果実の凝縮した旨味としなやかな渋みを持つため、少し甘酸っぱいソースを使ったお肉料理や、ハーブやスパイスを効かせた和洋の煮込み料理と素晴らしい相性を見せます。
例えば
・鴨肉やローストポーク(チェリーやクランベリーを煮詰めた甘酸っぱいソースで)
・醤油と八角を効かせた豚の角煮やスペアリブ
・ラム肉の香草焼き(ローズマリーやタイム風味)
・ドライトマトとブラックオリーブ、ハーブを効かせたパスタ
お肉のコクと甘酸っぱいソースの味わいを、ワインのジューシーなエキス感と美しい酸味が引き立て、素晴らしいマリアージュを生み出します。
土着品種を愛する医師が惚れ込んだ、希少品種マルヴァジア・ネーラ100%の魅力
マルヴァジア ネーラ種は、トスカーナ州やプーリア州などで通常は他の赤ワインのブレンド用に少量だけ使われることが多い、非常に珍しい土着品種です。
当主のロベルトさんは、この品種が持つ豊かで野性的な果実味とシルキーなタンニンに惚れ込み、あえてブレンドせず単一品種100%で仕立て上げました。
SO2無添加かつ無濾過で瓶詰めされ、ぶどうのピュアな果実のエキス感がそのまま生きています。
血管外科医の科学的アプローチで土壌の生命力を引き出す「モレッティ家」
フィレンツェ近郊の町スカンディッチの丘でワイン造りを行うモレッティ家。当主のロベルトさんは、本業が現役の血管外科医です。
多忙な外科医の仕事をこなす傍ら、1999年にドメーヌを購入し、科学的かつ医学的な知見から生命の多様性をリスペクトする農業を追及。
2003年からはビオディナミ農法(オーガニックは2009年認証)を徹底し、化学肥料や農薬を一切使わずに、土壌本来の力をブドウに注ぎ込んでいます。
このワインについてさらにひと言
トスカーナでは通常、ブレンド用の脇役として少量使われることが多いマルヴァジア ネーラ種ですが、このワインはその魅力を100%単一で表現した非常に珍しい一本です。生産本数も年間わずか900本という希少性。
野生酵母による発酵、無濾過、そして酸化防止剤無添加という徹底した低介入プロセスにより、ブドウが持つ本来のポテンシャルと生命力溢れる果実味が驚くほどピュアに引き出されています。
「まだ見ぬ個性的な土着品種に出会いたい」というワイン好きの探求心を必ず満たしてくれる傑作です。
抜栓後30分ほど置くと、イチゴやチェリーの甘酸っぱい華やかなアロマがより豊かに開きます。
テイスティングコメント
~希少な品種が生み出す見事な調和~
トスカーナの土着品種をこよなく愛する生産者のロベルトさんが特に気に入っている、マルヴァジア ネーラのワインです。
グラスに注いだ瞬間に立ちあがる濃厚な赤い果実の香り。イチゴ、カシス、ブルーベリー、プルーン、チェリーをすりつぶして絞ったかのような凝縮したエキス感。これらの濃厚なフルーティさに、わらや土のニュアンスが上品にかつ複雑に混ざり合って、見事にアロマが調和しています。
口に含むと芯の通った酸味が広がり、その後落ち着いたタンニンを感じます。タンニン自体はしなやかなテクスチャーですが、舌が程良く引き締まるような感覚が長く残り、ゆっくり滑らかな曲線を描いて落ち着いていきます。
味わいはドライですが、フルーティなアロマと酸味、タンニンのバランスが良いため最後までまろやかな余韻を楽しむことができます。抜栓後、二日目、三日目と徐々に風味とテクスチャーが変化していく様子を楽しめます。
樹齢60年にも及ぶ、何代も続いてきた選ばれたマルヴァジアネーラを約3週間に及ぶピサージュと呼ばれる醸造方法で品種のポテンシャルを最大限に引き出した特別なワインです。
*生産本数:900本
*SO2(二酸化硫黄)無添加商品
ぶどう品種(品種名のクリックで各品種の説明ページへ)
生産者モレッティ家について

ポデーレ カサッシア(モレッティ家)- Podere Casaccia
オーガニック歴:2009年から
トスカーナ州のフィレンツェから車で30分ほどの小村、スカンディッチにあります。
標高80~160mで、40%の粘土質と35%のローム層に25%の砂利が混ざり合う土壌です。
モレッティ家は代々兼業農家を営んでおり、現当主のロベルトさんはなんと血管外科医、科学的知見をもってぶどう栽培とワイン醸造に臨んでいます。
2005年からは妻のルシアが加わり、それと同時にビオディナミ農法に興味を持ちはじめました。ビオディナミがオーガニック農業と深く関わっていることを知り、2009年に認証を取得しました。
これ以上地球を汚染せず、健康的で美味しい食事をし(彼らの食事はほぼ自給自足です)、後世によりよい世界を残してゆければと思っています。
他のどのワインも持たない特別な個性のあるワインを造るため、土着品種のみを使ったワイン造りをしています。
ほとんどの場合、品種ごとに分けて醸造し、無濾過、無清澄で、二酸化硫黄無添加のワインを造っています。