ディヴァルト家
8 個
8 個
オーストリアのワーグラム地方は、ドナウ川北岸に広がるワイン産地で、主に肥沃なレス(黄土)土壌が特徴です。この土壌は水分保持力が高く、ブドウに豊かなミネラル感を与えます。主要なブドウ品種はグリューナー・フェルトリーナーで、爽やかでフルーティーな白ワインが生産されます。赤ワインではツヴァイゲルトが代表的で、果実味とバランスの良さが魅力です。気候は温暖で、冷涼な夜がワインの酸味を引き立てます。
ディヴァルト家のドメーヌと畑は、グロースリーデンタールという人口1000人に満たない村に位置しています。村の周辺は氷河期時代に海だったため、砂と粘土の中間くらいのレスという土壌でできており、30~40m積もっているところもあります。
畑は見晴らしの良い場所にあります。また醸造所は2013年に納屋を改造して新設しましたが、歴史保存地区にあるため外観は変えずそのままになっています。
オーガニック歴:1976年から
現当主マーチンのご両親は、1976 年、オーガニックが流行するずっと前にぶどう農園をオーガニックに転換し、基礎を築きました。当時ご両親はワイン造りは趣味的な取り組みでそれまでは野菜農家として生計を立てていました。そんなある日、マーチンの父ハンスさんは、畑で自身が当時農薬を使って育てたとうもろこしを食べようとした自分の娘を慌てて止めようとする自分に気付いたことが、オーガニックへの転換点になったそうです。
当時はオーガニックへの理解がなかったため、周囲からの風当たりも強く、厳しいスタートでした。しかし政府が国を挙げてオーガニックに取り組んだため、現在では国の農地の約27%(2022年時点)がオーガニックに。ハンスさんは、オーガニック農業を始める際に国の決まりとして受講しなければならないオーガニック講習の講師を設立当初からずっと務めています。
また2023年から、バイオダイナミック農法に転換しました。マーチンたちは、ブドウの木の下や周囲に生息する多種多様な生命を目にすることに喜びを感じており、結局のところ、健康なブドウは健康なブドウの木と健康な土壌が結実した果実に他ならないということを実感しながら、土づくり、ワインづくりに取り組んでいます。
ワグラム地域のなだらかな丘陵地は、古代の地質である石灰質の黄土(レス)が特徴です。気候は温暖な大陸性気候で、年間降水量約400mm、日射時間1500時間程度です。冬場は-10℃くらいまで下がることもありますが近年温暖化の影響も出てきています。
お客様たちから良い反応が返ってくるとき、やっていて良かったなあと思います。ワイン造りに関して言えば、ワインが生成されていく過程で、自分が一切手を加えなくて済むときですね。私にとってベストワインというのは、まさに私が介入する必要のないものだと思っています。それは既に畑から始まっていて、ボトルの中のどこかで終結するのです。収穫のあと蔵に行って、いろんなタンクの試飲をするときも幸せを感じますね。そしてそれが、「よしいいぞ、お、このタンクもいい、あ、このタンクもバッチリ・・・」となっているとき、それが私の幸せです。
もちろん大変なこともあります。ワインとは自然の産物なので、年によって変化があります。例えば天候や病気の面で良くない年は、いきなり最初から格闘から始まったり、要求される品質のものを造り上げるために細心の注意を払わなくてはならないこともあります。
もしみなさんが本当においしくてフレッシュな白ワインが飲みたい!ということであれば、オーストリアワインがおすすめです。きっと好きになりますよ。