味わい
ジェラール ボアソー=デシュアール氏のコメント
美しい輝き。深いガーネット色にうっすらと紫色が混じる。
ブラックベリーなどの黒い果実の香りにチェリーのアロマ。
味わいは、心地よい口当たりの中にまろやかさもあり、ベルベットのような感触。酸のバランスが素晴らしい。
ヴィンテージ2025は、しっかりと果実味が感じられ、新酒としては長い余韻が楽しめる仕上がり。
おすすめのマリアージュ
アペリティフに最適。気軽にピザと合わせても。
リヨン料理(ウフ・ムーレット、白身魚のソテー、リヨン風ソーセージなど)
白カビタイプの柔らかいチーズ(カマンベール、ブリなど)
和食(焼き鳥、鶏の照り焼き、しゃぶしゃぶなど)

ジェラール ボアソー=デシュアール氏
フランスの名門料理学校エコール フェランディなどにて、レストラン経営学ならびにワイン醸造学の教授を25年以上歴任。
ソムリエコンクールの審査員としても数多く来日し、40回を数える。大の親日家で、日本食とワインの相性にも精通した専門家。
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自由が丘店ソムリエ塩澤のコメント
■抜栓当日の味わい
輝きのあるルビー。透明感が高く、若いヴィンテージらしい瑞々しい色調。
グラスに注ぐと、フレッシュなラズベリー、グリオットチェリー、ワイルドストロベリーなどのピュアな赤系果実の香りが立ち上がります。
続いて、マセラシオン セミ カルボニック由来の、バナナやメロンの軽やかな香りが繊細に重なり、軽いグリーンノートやハーバルなニュアンスがアクセントを添えます。
フルーティな印象が中心ですが、若々しさの中にも複雑性が感じられます。
口に含むと、シャープでドライなアタック。
アルコール度数は12%で軽快な味わいながら、非常にバランスが良く、きめ細かいタンニンがワイン全体を端正にまとめています。
酸味はまっすぐで張りがあり、余韻まで繊細で美しく続いていくのが印象的。
香りで感じた赤果実のニュアンスが味わいにもストレートに反映され、ラズベリーやクランベリーのフレッシュな果実味、さらに後半にはメロンやバナナの柔らかな甘香が広がります。多彩なアロマを感じながらも、構造は崩れず、極めてバランスの良い仕上がり。
余韻は中程度からややしっかりめ。果実と酸の調和がほどよく続き、後味も雑味がなくクリーンな印象。
2024年のアロマティックでフレッシュ、フルーティさに比べると穏やかな印象ですが、2023年の骨格や芯の強さをほんのりと思わせるスタイルで、両年の良いとこ取りなキャラクターに仕上がっています。
■3日目の味わい
初日よりアロマのボリュームは幾分落ち着くものの、フルーティさや酸味、質感のバランスが非常によく、劣化の兆候は見られません。本来は早飲みに向くボジョレーヌーヴォーですが、シュブランさんのボジョレーヌーヴォーはとても安定しており、抜栓後も構造が崩れないことに驚かされます。
開栓直後の華やかなアロマは穏やかになるものの、その後に現れる果実の核や口に含んだ際の密度はしっかりと残り、2〜3日目でも十分に楽しめるポテンシャルを備えているワインです。
塩澤 悠(ソムリエ、WSET level 4 Diploma)ワインに合う料理
鶏肉料理、根菜・キノコ類を使用した料理、フレッシュチーズ、テリーヌなどの他、肉料理全般、お好み焼等も
ぶどう品種(品種名のクリックで各品種の説明ページへ)
生産者シュブラン家について

ドメーヌ デュ クレ ド ビーヌ(シュブラン家)- Domaine du Cret de Bine
オーガニック歴:2008年から(認証取得は2010年)
ボジョレーの南西端の丘陵部にあります。少なくとも5世代前からぶどう作りを続けている家系で、祖父の代からワイン農家です。現当主のフランソワは農業学校で教鞭をとっていましたが、先代の引退を機に引き継ぎました。西側にはボジョレーの山々が広がり、この地域特有の強い風からぶどうを守ってくれます。ビオディナミを実践する友人に出会い、品質、味ともに優れたワインを造り出していることに感銘を受け2008年転換を決めました。
ボジョレーヌーヴォーはもちろんのこと、シュブラン家が造るワインは昔ながらの醸造方法で造られています。これによりテロワールをよく反映したワインが生まれます。