ムザラーニョ家

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    ムザラーニョ家の産地情報

    イタリア・ヴェネト州

    ヴェネト州はイタリア北東部にあり、水の都ヴェネツィアやロミオとジュリエットの舞台となったヴェローナなどが有名な地方です。イタリアワインの生産量1、2位を争うワインの大生産地で、高品質なものが多く造られています。マヴィのヴェネト産ワインは毎日の食卓に合わせやすいカジュアルな仕上がりとリーズナブルな価格が魅力です。

    ムザラーニョ家のドメーヌと畑

    1986年にはこの村のワイン生産地を横切る“Lison-Pramaggiore” DOCワイン街道が開通しました。ヴェネツィア共和国時代の元首(ドージェ)の名前のついたドージェ ワイン街道も有名です。

    ドージェ ワイン街道は、ヴェネト東部とフリウリ西部地方の様々な都市・町・ぶどう畑などのワインと文化に触れることのできる他に例を見ない街道で、古代のローマの主要道路がこの地域を通っており、ローマ時代の住居であるDomusや公衆浴場、市の外壁、また初期のキリスト教の大聖堂などを目にすることができます。特にPortogruaroの歴史的な町の中心部は、この時代までタイムスリップするかのようです。

    ワイン街道沿いには、「聖マルコのライオン」の印がついたチェックポイントが無数にあります。これらはConsorzio Tutela協会のメンバーに属しているワイン企業で、そこでワインを購入することができます。また、Botteghe del Vinoはレストラン、タベルナ(居酒屋)、バー、公共施設等“Lison-Pramaggiore” DOCのワインを味わうことができます。

    オーガニックへの取り組み

    オーガニック歴:2004年から

    1999年、当主のモレノさんは日本で言えば「特別栽培」のような形で農薬や化学肥料を抜くことを始め、その後、更に厳しい規定のあるオーガニック農業に切り替えました。

    ムザラーニョ家の畑がある地域は、湿気が多くオーガニックでワインを造るのが難しい土地で、オーガニックを実践している農家はほとんどありません。ムザラーニョ家以外では3~4軒あるかないかとのこと。収量は慣行農業に比べると約55%~60%も少ないそうです。

    初期の3~4年は困難が続き、モレノさんは毎日毎日長時間畑に出ていました。しかしオーガニックで造ったワインはお客さんたちに好評で、自分たちでも仕上がりの違いを実感。「オーガニック農業は大変なことも多いけれど、もう慣行農業には戻れない」とモレノさんは語ります。

    モレノさんは動物も大好きで、農場には馬やヤギ、ロバもいます。糞は堆肥として活用。また、農場の周辺には川が流れており、外部の環境から畑を守っています。

    ムザラーニョ家で栽培している主なぶどう品種

    白ぶどう:ピノグリージョ、シャルドネ、ピノビアンコ、グレラ、ベルドゥッツォ

    黒ぶどう:メルロー、レフォスコダルペドゥンコロロッソ、マルベック

    白ワインはシャルドネやピノグリージョを使ったすっきりと飲みやすいタイプ、赤ワインはメルローやペドゥンコロロッソなどほどよく飲みごたえのあるタイプを主に生産しています。

    ムザラーニョ家のワインづくり

    畑の土壌

    "Lison-Pramaggiore" DOCという、多くの高品質のぶどう品種に最適で、ワイン造りの情熱と文化が大古の昔から存在してきた土地でワインを造っています。氷河の解けた水によって下流に運ばれた沖積堆積物をからできた土壌が特徴です。これは特に第三氷河期(ヴュルム期と呼ばれる)に起きました。

    過去の洪水と何度も起きているTagliamento川の流れの変化により、ごくわずかな量の石灰質の泥が堆積され、ぶどう畑の大半を特徴付ける形となっています。少し深いところになると、炭素塩の集積する層も見られます。このカルシウムが豊富な土壌により、複雑な香りを持つ素晴らしい品質のワインが生まれます。

    栽培方法などの特徴

    ・肥料は堆肥

    ・農薬の代わりに硫黄や銅を使用

    ムザラーニョ家では自然環境への配慮を完璧にした大地への働きかけを最重点課題として、農業研究の専門家と協働して慎重にぶどう品種の選択も研究しています。

    醸造方法などの特徴

    ・定温管理システムの導入

    ・酸化を防ぐフィルタープレスなどを使用

    継続的に醸造中の温度を監視できる定温管理システムや、コンピュータ制御されたステンレスタンクへの空気を取り除き、酸化を防ぐフィルタープレスなど、最新の技術を使用しています。

    夏場は気温が40℃近くになるため、温度管理は欠かせません。建物内には冷却装置があり、醸造中の温度も低温管理システムで継続的に監視しています。

    最新の果汁のプレス機は、中に一切空気を入れずに行うことで酸化を防ぎます。また1回に4時間をかけてゆっくりと優しく絞るのも特長です。

    清潔な環境と最新の技術で、クリアでクリーンな味わいのワインを造りだしています。

    ムザラーニョ家のワイン受賞歴

    「ルカ マローニ(LUCA MARONI)」氏は、イタリアで初めてティスティングによるワインガイド誌を手掛け、現在も「ANNUARIO DEI MIGLIORI VINI ITALIANI」を出版。イタリアワイン評に欠かせない人物の一人です。

    ※実際の在庫は受賞時とヴィンテージが異なる場合がございます。

    生産者メッセージ

    生産者から日本の皆さまへ

    私たちは自分が育てる自然なぶどうから、良いワインを造ることが喜びです。

    大変なことはたくさんあります。まずは天候。いったんオーガニック生産者になれば、大変なことだらけです。化学物質でぶどうを守ることはできないから、手作業も多く、コストも大きいです。

    でも私は収穫のたびにいつも、よりよいものを生み出したいと挑戦しています。理想のワインは、私にも誰にとっても気に入られるもの、そしてただ自然のシステムによってのみ造られたもので、ぶどうの味を感じられるものです。

    オーガニック農業はライフスタイルの1つ。これが全ての人にとっての未来の形であれば良いと思っています。なぜなら私たちは地球に対しても、自分たち自身に対しても尊重する必要があるからです。私はオーガニックワインを造るという選択をしたことを非常に誇りに思っています。そして毎日とても満足しています。

    私の趣味は、ワインを造ること、馬、ただ家族だけで船の上でバカンスを過ごすこと。夢は、もっと自然と自分たち自身に敬意を払う世界で暮らすこと。

    いつも畑を歩きながら、人々が美味しいオーガニックワインを飲めることを考えています。

    皆さんが私たちの造った1杯のワインを飲まれるとき、私が私のぶどうたちへ注いでいるすべての愛が皆さんに伝わればと願っています。

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